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ひろしまこども夢財団★papamama smile club

「子どもの五月病 連休明け登園時のいやいやについて」

■日時 平成23年5月10日(火)
■出演 広島南部教会学園  フレーザー幼稚園 手塚 由美子 さん
■ DJ 徳永 真紀さん

【徳永DJ】

手塚さんが園長をされているフレーザー幼稚園はどんな幼稚園ですか?

 

【手塚さん】

 こどもがありのままの自分が受け入れられていることをしっかりと感じ,子ども自身が自分を信じ,自分らしい歩みをしています。一人ひとりがみんな違っていることが,素敵なことを誇りにしている幼稚園です。間違えることや,知らないことに気づく自分を大切にして,成長する喜びを子ども自身が獲得する生活を大切にしています。なので,みんな笑顔が素敵でキラキラ輝いています。

 

【徳永DJ】

 いい笑顔に包まれてお仕事されているんですね。

 今日のテーマは,「子どもの五月病 連休明け登園時のいやいやについて」なんですが,

五月病というのは,大人がなるとイメージしていたんですが,お子さん達にもあるんですか?

 

【手塚さん】

 連休明けの「いやいや」が,“五月病”というならば,それはあると思います。例えば,朝の目覚めが悪いとか,熱もないのにお腹や頭、時には足が痛いと言ったり、朝の目覚めが悪い、今までできていたことが「できない」「やって」等、何かと理由をつけて困らせたり,入園の頃は「楽しい」と言っていたのに泣いてしまうなど,子どもによってその「いやいや」は違います。

 

【徳永DJ】

 原因は,なんでしょうか?

 

【手塚さん】

 たくさんありますが,「頑張って登園しないといけない」と思ったものの,頑張りきれなくなったり,本人も気付かないくらい緊張していた心が、連休に入って急に緊張が緩んで,たまっていた疲れが出やすくなり自分でコントロールができなくなる。あるいは,幼稚園に行く生活のリズムが連休で崩れて取り戻せない等いろいろあります。お母さんの愛情を確認してエネルギーを得たくなるなどです。

 

【徳永DJ】

子どもによってさまざまだと思うんですが,パパさんママさんこのような状態になったお子さんをどのように接したらいいですか?

 

【手塚さん】

 子どもにとって,生まれて初めて出会う社会が幼稚園なので,見たり聞いたりすることがたくさんで,毎日一生懸命です。「いやいや」が出て当たり前と思って頂いて大丈夫です。親も「いや」といわれると困って不安になり、怒ってしまいそうになるのですが、「これまで頑張っていたね」と抱きしめ、受け止めてあげる方がいいですね。これ以上頑張れないことを、親に伝えてくれたことに,「教えてくれてありがとう」という感謝の気持ちが伝わるだけでも十分です。

 

【徳永DJ】

 それは言葉としても伝えてあげたほうがいいですか?

 

【手塚さん】

そうですね。

 

【徳永DJ】

 わかってはいても行かなきゃならないという,親御さんの気持ちもあるので,どう対処したら・・・というところもあると思うんですが・・・。では,先に五月病にならない対処法はあるんですか?

 

【手塚さん】

 こどもが生まれて初めての社会で、どんな気持ちでいるかを常に想像してあげることが大事だと思います。沢山の刺激を受けて疲れていますので,遠出や人の多いところに出かけることも控えて,ゆっくり子どもとの時間をつくることも大切です。また,しっかり抱きしめてあげたり,本を読むときはひざの上に乗せてあげたりと,スキンシップをとるように心がけることもいいことだと思います。

 

【徳永DJ】

 実際に手塚さんのフレーザー幼稚園では,五月病になる園児さんはいらっしゃいますか?

 

【手塚さん】

 います。入園してからのこどもの不安を、出来るだけ表に出せるように,心をくだいて配慮していますが,それでも真面目でついつい頑張ってしまい,周りからも「すごいね,いい子だね」と言われる子は,本当はドキドキしたり困っていても,その感情を出すことができずに困り果ててしまうんです。

 

【徳永DJ】

 確かに,周りの大人は「いい子じゃね~」って,つい言ってしましがちですよね。そういったことも,プレッシャーになるんですね。

親御さんから,五月病について相談されますか?

 

【手塚さん】

 やはり,初めての方は不安ですので,「喜んで幼稚園に行っていたのになぜですか?」,あるいは「五月病にならないようにするにはどうすればいいですか?」,「行かないって言われたら休ませたほうがいいですか?」など,さまざまな相談があります。そのときには,愛情をたっぷりかけてあげるようアドバイスをしています。

 

【徳永DJ】

「幼稚園に行かない」,「いやいや」と実際に言われたときには休ませたほうがいいんですか?

 

【手塚さん】

 子どもの健康状態もありますので、ケースバイケースです。これまで、こどもは初めての社会に出かけるだけでも、がんばっていましたので「よく頑張っていたね」「そうだよね,いやなんだよね」と言ってありのままの『今』の気持ちを受け止めてあげることが大切ですね。こどもの様子によっては、「今日は元気だから行こうね」と,少し背中を押し出してあげるということも大事です。休ませたときがいいときもありますので、幼稚園の先生に、園の中での様子を聞きながら対処してあげることが,子どもにとっていいと思います。

 

【徳永DJ】

 例えば朝,「いやいや」と子どもがグズっているときは,先生のところだと,電話して相談してもいいんですか?

 

【手塚さん】

 もちろんです。前日の様子などを踏まえてお話して,できるだけ親御さんが安心できるようにお話します。こどもがぐずり始めると、親御さん自身も不安になっていくので,それが伝わって子どもも不安になることもあります。

 

【徳永DJ】

 そんなに,親の不安って伝わってしまうものなんですか!

 

【手塚さん】

 親御さんの体の調子が悪い時・心に余裕がない時には,親御さんが心配で離れることが不安になり,「幼稚園がいやだ」と言うことがあります。それは本当に幼稚園がいやだということではなく,親御さんと離れることが、不安でいやなんです。

 

【徳永DJ】

 お子さん達って,すごくデリケートで,本当に優しいんですねー!

 

【手塚さん】

 本当に優しいです。何よりも親が大好きなんです!!

 

【徳永DJ】

そう思うと,お子さんに対する声かけや抱きしめ方も違ってきますね!これは,何歳くらいのお子さんに多いんですか?

 

【手塚さん】

 3歳や4歳,すごく頑張る子どもは5歳で出ることもありますので,何歳で出たからといって、心配されることはないと思います。

 

【徳永DJ】

 幼稚園に入ったばかりのお子さんではなくても,起きる可能性は十分にあるということですか?

 

【手塚さん】

 家庭の状況やお母さん(親御さん)の体調・気持ちなど関係することもありますし、こどもの成長は順調なことばかりでなく、いろいろなことがあることで、成長していくのですから大丈夫です。ちっとも心配することはありません。

 

【徳永DJ】

 安心しました!最後にパパさんママさんにメッセージをお願いします。

 

【手塚さん】

 こどもに、生まれて初めての社会との出会いには,「知らないことや,わからないこと,できないことがあっても大丈夫!」ということを伝えていただければと思います。幼稚園に限らず,成長していく中で「頑張り過ぎなくてもいいよ」「あわてなくても、あなたのぺースでいいよ」「いろいろなことがあっても大丈夫」「あなたの味方だよ」という心を持っていただければ十分です。お母さんも,お父さんも,3歳の子どもの親,4歳の子どもの親,親になることが全て初めてなので、始めからうまくいかなくても大丈夫です。どのご両親も迷いながらつまずきながら,うまくいかない自分とつき合いながら親になって行く、

それで十分です。うまくいかない自分とつき合っているお父さんやお母さんは,子どもが何かにつまずいたときの痛みを共感できる親になれると思っています。それは,全て宝物です。こどもは親だけで育てるのではなくて、いろいろな人にも育てていただくので、一人で頑張りすぎないことも大切です。幼稚園はいつでも親御さんの力になりたいとおもっていますから、相談いただけると嬉しいです。子育てをなさっている親御さんに、大きな拍手を送って「よく頑張っていらっしゃいますね!」とお伝えしたいです。