里親制度Q&A〜気になる疑問にお答えします〜
なりたいという方はだれでも希望できます。里親制度は子どもの福祉を目的としていますので、子どもを健やかに養育できるかどうかという観点から、里親になるための一定の要件があります。具体的には、研修(基礎・登録前)を受講していること、子どもへの虐待などの問題がないことなどです。
養子縁組と里親制度は、保護を必要としている子どもに家庭の養育を提供するという共通点がありますが、制度には違いがあります。
里親は、子どもとの間に法律上の親子関係は結ばず、生みの親から預かって必要な期間養育するものです。一方、養子縁組は、法律上の親子関係を結んで、一生家族として暮らすものです。従って、養子縁組を前提とした里親の場合も、養子縁組が成立するまでの間は児童相談所の委託により里親として養育することになります。
どのくらい時間がかかるの?
研修(基礎・登録前)を受講した上で、社会福祉審議会の審査を経なければなりません。審議会は開催回数が限られているため、申請の時期によっては半年以上かかることがあります。研修、審議会の開催時期についてはこども家庭センター(児童相談所)にご確認ください。
すぐに子どもと暮らせるの?
里親認定・登録されても、すぐに子どもが委託されるというわけではありません。里親と子どもとの相性や受け入れ環境が整っているか、子どもの実親の意向なども確認しながら、こども家庭センター(児童相談所)で委託が適当かどうかを判断して委託の決定が行われます。
長期間の委託だけではなく、夏休み等の長期休みのうちの数日間や、18歳(20歳)まで等、子どもの状況により異なります。
子どもが委託されると、里親手当(親族里親及び養子縁組里親は除く)のほか、子どもの生活費、教育費など、子どもの養育に必要な費用が支払われます。医療費についても別に支払われることとなります。
【主な項目(一部抜粋)】
内容 | 対象 | 金額 |
---|---|---|
里親手当 | 委託里親世帯 | 定額 |
一般生活費 | 委託児童全員 | 定額 |
教材費 | 委託児童のうち 小学生・中学生 | 実費 |
部活動費 | 委託児童のうち 小学生・中学生 | 実費 |
学習塾費 | 委託児童のうち中学生 | 実費 |
学校給食費 | 委託児童のうち 小学生・中学生 | 実費 |
幼稚園費 | 委託児童のうち 幼稚園就園児 | 実費 |
特別育成費 | 委託児童のうち 高等学校在籍児童 | 実費 |
※単価は年度ごとに改定されます。額の上限はあります
実子がいても里親になることは可能です。
ただし、養育里親及び専門里親の場合、里親に委託された子どもとそれ以外の18歳未満の子どもを合わせ6人(委託児童については4人〔専門里親の場合は2人〕)を超えて同時に養育することはできません。
子どもを育てたいという強い愛情があり、一定の要件を満たしていれば里親になることができます。
地方自治体によって定めているところもありますが、広島県では規定はありません。
ただし、養子縁組を前提とする里親の場合は、児童が20歳に達した時、里親の年齢が概ね65歳以下であることが望ましいとされています。
委託児童を養育している里親家庭が、一時的な休息のために援助を必要とする場合、他の里親・ファミリーホーム・乳児院・児童養護施設などを活用して子どもを預ける「レスパイトケア」を利用することができます。